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zoom RSS 輝け☆ベスト仁王大賞 2013 <後編>

<<   作成日時 : 2013/12/27 19:31   >>

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ベスト仁王大賞 2013の発表も大詰めです。
ここからは究極に濃ゆい方々のオンパレードです。


【仁ッチ王部門】
仁ッチ王とはこの度できた新たなカテゴリーです。ただでさえニッチな仁王行脚の旅において出会ってしまった、更にニッチでレアな仁王じゃない方々のことです。某SNSで呟きますと本家の仁王さんよりも圧倒的に反響があるため、仁王さんの魅力を語る者としてはやや寂しい気持ちもありますが。



◆東京都青梅市 常福院教學寺 (5/16)
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ツイ友さんの情報により知ったこちらのお方。さて誰でしょう。多面多臂(ためんたひ)の尊格は明王にも天部にも沢山おられますが、ヒントはこの乗り物にあります。
イノシシに乗っかるので恐らく摩利支天とみて間違いなさそうですが、何故摩利支天が阿形さんのポジションに立っておいでなのかは謎です。注目はやはり妙にリアルなイノシシでしょう。ブヒー。
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◆愛知県江南市 常観寺 (11/29)
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お地蔵様をご本尊として祀る常観寺。お不動さんなら脇侍につくのは制多迦(せいたか)童子・矜羯羅(こんがら)童子と相場が決まっているのですが、はて???
そんな時はつぶやこうということで疑問をぶつけてみますと速攻で回答です。流石フォロワーさまです。正解は掌悪(しょうあく)童子と掌善(しょうぜん)童子というのだそうです。ちょっとイカツイ方が掌悪童子なわけですがこの方が悪というわけではなく「悪人担当」という意味だそうです。
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【ファニオー部門】
どこかファニーな仁王だからファニオー。仁王行脚の真骨頂ともいえるのがこの部門に登場される方々との出会いです。特にあまり下調べしないでいきなり出会った時の衝撃は「なんじゃこりゃああああ」としか言いようがありません。そんなファニオー業界の中でも特に味わい深いお二組を紹介致します。


◆岡山県岡山市 法界院 (9/20)
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関西に近く、比較的中央仏師が作ったようなカチッとした仁王さんが多い岡山県において、実に味わい深いファニーなお方がこの方々です。ポコンと出たお腹、その鬼気迫る表情。どの角度から見てもじわじわきます。しかし手の造形等を見るに、従来のファニオーには無い仏師の卓越した技量が感じられます。ミステリアスなファニオーです。
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◆島根県大田市 安楽寺 (11/24)
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ザ・ファニオーです。ある意味オーソドックスかつスタンダードなファニオーだと言ってもいいくらいにファニオーたる条件を全て兼ね備えています。どんぐり眼で愛嬌のある顔、手には金剛杵ではなく勇者の剣、寸胴で胸から脇腹にかけて謎の着色されたボツボツ。この方々をファニオーと呼ばずして誰を呼びましょう。さらにこの方々の素晴らしい所は草鞋の奉納があって、檀家さんに人気があるというところです。あなたに会えてよかった。
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【未知との遭遇部門】
近畿や江戸から遠く離れた地には稀にカテゴリー不能な仰天仁王さんが存在します。そんなデータに無い方々を前にすると処理しきれず脳内メモリがフリーズし、しばしの間ただ呆然と立ち尽くすのです。


◆福岡県八女市 谷川(こくせん)寺 (1/9)
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会うなりまずフリーズ。大きな頭部、長い手。奈良時代の神亀(じんき)5年(728)行基(ぎょうき)作だということで本当だとするなら相当古い仁王さんということになりますが、真偽の程は置いておいて、石文にある通り地元の皆さんに愛され誇りにされている素晴らしい仁王さんです。金網やアクリル板に遮られる事なく写真が撮れるというのも仁王写真家としては高ポイントを付けたくなるところです。
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◆新潟県佐渡市 佐渡国分寺 (7/29)
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この遮光器土偶のような横に広いお顔、妙に長い足、というか短い胴部、最初見た時に宇宙人かと思いました。この方々に会えただけで佐渡まで渡った甲斐があったってものです。
実は2013年現在修復中の同じく佐渡市長安寺の仁王さんも本像に非常に酷似しており、同じ系統の仏師の作か模刻をしたのかわかりませんが、佐渡の仁王像の系譜を語る上で重要な尊像であることは間違いなさそうです。
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さて、いよいよベスト仁王大賞2013の発表です。



【ベスト仁王大賞 2013】

素晴らしい仁王さんが多すぎて今年の選出は大変難航しましたが、やはり最後の決め手は「この方々に会うのが第一の目的で遠方まで行った」という一点です。
2013年の旅の原動力となった仁王さんがこのお二組です!




◆広島県廿日市市 大聖(だいしょう)院 (9/14〜16)
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広島県は宮島にある大聖院。ある日いつもの様に金剛サーチ(仁王さんを検索すること)をしていました。その時はライトアップの仁王さんを探していたのですが、この宮島の仁王さんがヒットしました。
ちょうどその頃まだ山口県しか行けていない中国地方の仁王さんということもあって、その灯籠祭りでライトアップされる三日間を狙っての広島・岡山仁王行脚がスタートしたのでした。
宮島へはフェリーで往復しないといけないのですが、結局三日間とも通い詰めました
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仁王さんは信州善光寺と同タイプの吽形さんが向かって右に立ち金剛杵を高く掲げるタイプ。その信州善光寺の仁王さんは大正時代の作ですから、こちらは恐らく昭和以降の像かと思われます。
思い出ポイントがかなり加算されての大賞受賞となりました。
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そしてもう一組、


◆島根県浜田市 正法(しょうぼう)寺 (11/25)
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こちらはツイ友さんに教えていただいた仁王さんで、島根にも東北に負けず劣らずのファニーな仁王さんがいらっしゃるということで、じゃあ何としてもその方に会わなければと目標にしていた仁王さんでした。ところが島根とは言ってもかなり山口寄りの西の端の浜田市。「果たして無事に行けるか」とドキドキしながらの鳥取・島根仁王行脚でした。
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そして小雨降る中朝イチで辿り着いた先にいらっしゃったのは一口にファニオーで片付けるにはあまりに勿体無い、超奇想天外な仁王さんなのでした。
その容貌もさることながら、全身に彫られた謎の幾何学模様、どこか岡本太郎氏を彷彿させる「何だコレは?!」な仁王さんは意外にも江戸時代の作だということです!全く何だコレはっ?!
かくして、歴史を塗り替えて遂にファニオーが大賞に選ばれるという結果となりました。
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いかがだったでしょうか。
全体的に中国地方に偏った感もありますが、2013年に行脚し出会った420組中約100組が中国地方の仁王さんという数の多さと、そのバリエーションの豊富さ(特に島根県)を考えれば当然の結果であると言えましょう。

2012年まで関東を拠点に東北〜関西を見てきた仁王行脚でしたので、江戸時代以降の江戸仁王の伝播といった目線で見る事が多かったのですが、2013年に近畿以西の仁王さんを巡って「江戸文化の影響を殆ど受けていない仁王文化圏」というのを実際に体感することが出来、とてもいい経験となりました。

特に近畿と四国と中国はトライアングルとなっていて、お遍路や観音巡礼といった信仰とともに仁王文化もインタラクティブに影響を及ぼしあっているのだなあと感じました。


さて本州踏破を成就していよいよ行脚の舞台は四国・九州・北海道・沖縄となってきました。
2014年はどんな仁王さんが待っているでしょうか。
そしてついに全国踏破と相成るのでしょうか。楽しみですね。
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仁王行脚は続きます。
そこに仁王さんがいるかぎり。

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