関東おさらい仁王行脚in千葉

13、14日千葉県北東部から銚子、いすみ市のおさらい仁王行脚をしてきました。
おさらいとは過去に訪れ、グッと来た仁王さんにもう一回会っておこうというキャンペーンです。
べつにネタが尽きたわけではありません(笑)

ではまず、スタート地点が佐倉市だったので佐倉の岩名仁王尊から。
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ちょっと独特のポーズをしたこの仁王さんは伝・弘法大師の作。
言い伝えでは「毘沙門天像と共に岩名の川岸に流れ着いていたのを大勢の人が引き揚げようとした。ところが他郷の人には動かせず、岩名の人には軽々と持ち上げられたので、これは尊像が岩名に祀られることを望んでいるのであろうと、この岩名の地にお堂を建てて祀った」と。

こういう言い伝えのある像っていいですね。
多くは海岸とか川岸に流れ着いたっていう始まりなんですね(笑)

秘仏の毘沙門天も是非拝んでみたいものです。


次に向かったのが芝山町の観音教寺、泣く子も黙る千葉県最強の芝山仁王尊です。
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まあ、反対意見もあるでしょうが(笑)個人的には千葉一の仁王さん。
仁王門内部はそれぞれに祭壇が設置され、ご覧のように仁王さんはチラリズムでいかにも霊験あらたかな感じ。

かつてはお不動さんは成田山、仁王さんは芝山と言われていたとか。いないとか。
阿形さん。
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吽形さん。
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お正月直後で仁王尊の初詣パンフをゲットしました!
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これなら隠れたお顔もよくわかりますね。


本来はリベンジ撮りのみで回る予定でしたが、佐倉から銚子に向かう途中の匝瑳(そうさ)市で少し調べるとすぐ近くにまだ行ったことのないお寺があるということで向かいました。
匝瑳市薬師寺。運慶・湛慶作と伝えられる仁王さん。大きくでましたね(笑)
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仁王業界でいう伝・運慶作というのは「出来がいい」の同義語ですので、否定してはいけません。
ちなみに本尊薬師如来は行基作だそうですが。

阿形さん。
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吽形さん。
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鎌倉時代作ということですが…どうですかねえ。まあ、いい仁王さんです。


さて、この日の目的地、千葉県の東端、銚子に着きました。
銚子界隈もずいぶん仁王行脚してきたつもりですが、いやいや、まだまだ会ったことのない仁王さんがいました。
阿弥陀院。

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仁王門は一番手前に木の格子、その20cm向こうに六角網、仁王さんはその奥のフレームの中に納まっての3重防御。
賽銭口に手をつっこんで六角網にカメラを押し付けて撮影です。正面からしか撮影できませんが、仕方がないですね。
こんな感じ。窮屈そうな姿勢の仁王さんですね。
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13日のゴールは犬吠埼の満願寺。第二十七番飯沼観音・圓福寺の奥ノ院及び関東八十八カ所特別霊場です。
東向きの仁王門は夕方に行くと日当たりを気にせず撮影できます。
3m半位の大きな仁王さんがいらっしゃいます。
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2003年に建立されたばかりの仁王門です。
このお寺は通称「巡礼の寺」ともいわれ、四国お遍路や坂東、西国などの巡礼ツアーを企画してバンバンお金を集めているお寺。よく札所で売られている青くて小さい巡礼ガイドブックなるものはここが発行元となっています。

よほど儲かっているのか行く度に新しいお堂や像が建立されています。
ここで古寺にみる古の美しさや景観など望むほうが無理ってもんですが、昨今のお寺事情を知る上できっと勉強になるでしょう。
お寺だって商売なんです!と開き直っているかのような…まあ、これ以上は言いますまい。

さて、仁王さんに話を戻すと持物やポージングからは曹洞宗の曹洞ファミリーの系統にも思えますが、まあオリジナルでしょう。いろんなタイプの仁王さんをブレンドしていいところを抽出したような感じ。

阿形さん。像が大きい上に台座が高いので脚立が出動です。
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吽形さん。
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14日。犬吠埼のスパ・太陽の里で一泊してこの日は100kmほど南下していすみ市へ向かいます。
いすみ市は平成の大合併にて誕生した市ですが、ここもまた仁王群生地帯です。
千葉はあちこちで仁王ブームが巻き起こったようです。

スタートは鎌倉時代の仁王さんがいらっしゃる法興寺。
前回は旅のゴール地点で夕方に来たので今度は午前中の訪問です。
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近年の補修で美しく蘇っています。手首などに補修痕がみられます。

阿形。いかにも鎌倉な感じの仁王さんです。
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吽形。ここでは超広角レンズが役に立ちました。
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吽形さんの仁王筋(ぶどう筋とも)にくっきりと浮かぶ木目が非常に美しいです。
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次は同じくいすみ市、日蓮宗の上行寺。
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決して大きな像ではないのですが鎌倉様式を残す江戸時代の仁王さんです。
横からの光の入り具合もグッド。

阿形。その怒り具合といい、ポーズ、筋肉の感じ、何気ない像ですがどこか魅かれるところがあります。
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吽形。江戸時代の仁王さんというと、とかくゴテゴテとした感じになり勝ちですが、ちょうどそんなバロック期に移行する過渡期にある像といえます。
ここから段々と血管が浮き出てきて、袴がゴテッとしだし、筋肉が増強され、お腹が出てきます。
そうすると江戸仁王の出来上がりとなります。
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この日もおさらいリベンジ撮りだけで終えるつもりでいたのですが、移動中、右手に仁王門らしきものを発見。
すぐさまひきかえして確認に向かいました。すると…

いたいた!仁王さん!呼んでましたね、妙泉寺。
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とってもファニオー(ファニーな仁王さん)な方々がお出迎え。和みます。
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彼らだってまじめに仕事中なんです。でもどこか楽しそう♪

妙泉寺で癒されたあとは最終目的地の大多喜町の大多喜仁王門。
六所神社に隣接する廃寺の仁王門と虚空蔵堂。
ここには第1回仁王写真展においてベストテンに挙げていた仁王さんがいらっしゃいます。
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意外に大きなこの像は江戸時代の作と思われますが、近年の補修でみごとに美しく蘇っていらっしゃいます。

阿形。特徴はほっぺの「立体ヒゲ」。ウルトラの父も生やしていましたね。
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吽形。こういった地域の方々の努力で大事に守られ続けている仏像というのはとてもいいです。しかも全然観光スポットにもなっていない、知る人ぞ知るみたいなところがベストテンに挙げた理由でもあります。
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仁王門をくぐり急な石段をえっちらおっちら登っていくと県の有形文化財にも指定されている木造虚空蔵菩薩を祀るお堂があります。
かつてはお隣の六所神社が神仏習合の時代、本地物として祀られていたのであろうということです。
外からガラス戸越しにそのお姿を拝むことができます。
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というわけで「おさらい仁王」6組、「お初仁王」3組の計9組の千葉仁王行脚でございました。
しかし、まだまだいるね~千葉は。

仁王行脚は続きます。

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