飯山駅の仁王さん

今回は長野県飯山市の飯山駅前の仁王さんを紹介します。

JR飯山駅。
画像


「駅前を護る仁王さん―」
というと不思議な感じですね。
駅前留学というのは聞いたことがありますが駅前仁王というのはどういうことでしょう。

実はこの仁王さんは日本有数の大寺院である、あの信州善光寺と深い関係があり、またこの飯山市とも切っても切れない縁があるのです。
画像

詳しい経緯はこちらのサイト(長野の文化財~山形村の長田兵太郎物語)に記されていますがかいつまんでお話するとしましょう。

もともと善光寺には仁王門を含む伽藍があったそうですが、残念ながら弘化4年(1847)の善光寺地震と明治24年(1891)6月2日の大火災で2度焼失したそうです。

現在の高村光雲・米原雲海の仁王像が3代目の仁王さんだとすると、これから紹介する仁王像は明治24年の2代目焼失から大正8年9月に現在の3代目が落慶するまでのミッシング・リンクを繋ぐピンチヒッターの役割を果たした像なのです。
画像

善光寺の御開帳に間に合わせるために飯山の仏師達の手によって急ピッチで造られ、仏壇の漆の産地であったことから漆黒に塗られた仁王さんは無事に明治45年の御開帳に詣でる人々を迎える役割を果たしました。

当時の祀られていた様子。露仏だったのですね。
画像

当時の奉納札。
画像

この像は役目を終えたあと長野の真龍寺というお寺に引き取られ本堂内に安置されていたのですが、このたび100年ぶりに生まれ故郷の飯山に帰ってくるというニュースを知り、会いに行った次第です。

2012年11月にも仁王さんが設置されるらしいというので、富山からの帰りに「もしかしたら搬入される瞬間を見られるかもしれない」という期待もあり、フライング気味に10月31日に飯山駅まで行きました。

残念ながらまだ仁王さんはお目見えしていませんでしたが、立派な仁王門は完成間近で建っていました。
画像

そして隣接する観光案内所の方に色々お話を聞かせていただき貴重な資料も見せていただく事ができました。
明後日搬入されてくるのだとか(苦笑)
画像


フライングして行った前回は会えませんでしたが、2013年4月に長野へ行く機会が出来たので今度こそはとリベンジです。

仁王門。
画像

中に入ると。。。

ドドーン!
画像


左右に漆黒テカテカの3mの仁王さん。
画像


現在の善光寺仁王さんと立ち位置も同じで通常とは逆の向かって左に阿、右に吽です。
この配置は善光寺の伝統で、南向きの仁王門に対し東から朝日が阿形像にあたり、西に沈む夕日が吽形像に当たるようにという意味が込められているそうです。

飯山駅の仁王門も地図上はちゃんと南向きに建っているのですが実はこれ、新たに出来る北陸新幹線の飯山駅に向かって設置されているのです。飯山観光の玄関口を護るという意味だそうです。

落慶してまだ半年も経っていないので漆の光沢がまるでビニールのようです。
画像

画像


吽形さん。
画像

画像



今年の6月には夜のライトアップの様子を見ておこうと新潟からの帰り道に寄りました。
画像

夜間は防犯上、門の門(笑)が閉じられているため中で間近に見ることは出来ませんが、外からの光が無い分、テカリも少なくて造形をつぶさに観察するには夜の方がいいなと思いました。
画像


画像

画像


画像


いかがでしょうか。
飯山市には沢山のお寺があり、また仁王さんも数組いらっしゃいます。
野沢温泉も近いですしこの機会に訪れてみては。
画像


仁王行脚は続きます。

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック